自家焙煎のカフェって、あるところにはあります。コーヒー教室を開催するところもあります。けど、初めて見ました、自分で焙煎したコーヒーを飲めるお店。金山にぎわいマルシェに初出店した煎りたてやさん。止まらないコヒ話の中で、ライフスタイルについても考えさせられました。
金山にぎわいマルシェに行ってみた
この週末は遠出をしないで近場で用事を済まそうと思っていたのですが、帰りがけに寄った金山駅南口のマルシェで珍しいお店を見つけてしまいました。
「薬剤師おすすめの生豆コーヒー&薬膳カレースープ」とか、「生きてるコーヒー」とか、すごく興味をそそられます。このマルシェで初めて見るお店で、コーヒー好きとして話しかけずにはいられませんでした。「コーヒー焙煎体験」とも書いてあります。
鮮度が大事なコーヒーのことを知ってもらうために、焙煎したて、しかもお客さんが自分で焙煎したコーヒーをその場で飲めるとのこと。ちょうど前回「おうち“MUJI”カフェ:ダーク&スイーツ編」でコーヒー豆の「賞味期限」について書いた私にはタイムリーな話題です。
ちょうどこれから「焙煎体験」を始める方がいましたので、その様子を撮影させていただきました。使う豆は「エチオピア・ヘレフG1」で、これは煎りたてやさんのウェブサイトから購入できるそうです。
この陶器製焙煎器「いりたて名人」は以前紹介した「極める 愉しむ 珈琲事典」に掲載され気になっていたもので、製造元の一宮物産が煎りたてやさんの本部とのこと。まさか製造元の方と話ができるとは思っていませんでした。なんと、これは常滑焼で、熱の伝わり方などを窯元と試行錯誤を重ねて作ったとのこと。以前紹介した常滑屋さんがある、あの常滑です。焙煎器を素手で持っているのが分かりますか。熱を豆に伝えても、持ち手は熱くならないなど、工夫されているとのことです。
私がホームローストに使う手網(いつか紹介したいです)は「直火焙煎」になりますが、この陶器製焙煎機では輻射熱で焙煎されるとのこと。独特ですね。そして、焙煎が進むにつれて変わっていく香り。言い訳じゃありませんが、文字では伝えられませんね。気になる方は、ホームローストしてみましょう!実はホームローストって、そんなに敷居は高くないんです。
焙煎が進むと豆が弾ける第一段階の「1ハゼ」が起こり、さらに焙煎を進めると第二段階の「2ハゼ」が起こります。ここでは1ハゼの「バチッ、バチッ」という音が鳴り止んだ頃に火から下ろしました。香りと酸味が特徴のエチオピアにはちょうどいい焙煎具合でしょう。焙煎の具合で、豆の良さが活きるんです。
火から下ろして冷ました豆を、すぐに挽いてしまいます。コーヒーを淹れる直前に豆を挽くことは鮮度を保つためにも大事ですが、この時間と手間もいいんです、コーヒーを楽しむために。コーヒーという飲み物を楽しむと同時に、コーヒーを飲む時間を楽しむ。スローライフにつながる考え方に、意気投合してしまいました。
さて、最終段階はハンドリップです。温度計が付いたドリップケトルでお湯を沸かし、90度くらいになってから注ぎます。
ハンドドリップにはあまり慣れていないそうですが、丁寧な指導の下、会話も楽しみながら淹れていました。初めて自分で焙煎して淹れたコーヒーの味は… ご厚意に甘えて私も味見させていただきました。まず新鮮な香りを楽しみます。そして最後の五感「味覚」も使って感じた味はすごくすっきりしていて、いい感じの酸味があります。普段ブラックコーヒーを飲まない人でも楽しめそうな優しい味です。
コーヒーを淹れるのは焙煎した翌日か翌々日、という先入観がありましたが、こんな楽しみ方もあるんですね。味はもちろん、この時間と手間を楽しむライフスタイルも見直しました。出店者の「むんこ先生」の本職は薬剤師で、人の心と体に対する思いにも感心しました。また名古屋に来るときは連絡くださいね。
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