豊田の町が音楽で溢れるイベント、とよたまちおとフェスの会場で本格的なコーヒーを淹れるキッチンカーを見つけてしまいました。自家焙煎の、巧Coffeeさん。焙煎士としてのお話も大変興味深く聞かせていただきました。

とよたまちおとフェスに行ってきた

愛知県内では地元のアーティストが主催する音楽フェスが度々開催されます。その中でもこの「とよたまちおとフェス」は規模の大きなもので、豊田市駅・新豊田駅の周辺5か所の会場で69組のアーティストが出演します。事前に主催者からは、キッチンカーと出店ブースが設置される会場もある、というざっくりした情報しかありませんでした。

とよたまちおとフェスの会場の1つ、新とよパークに出店する巧Coffee
こちらは5つある会場の1つ、新とよパーク。会場まで来て、キッチンカーと出店ブースがあることが分かりました。

どんなお店が出店してるのかな、と大した期待もせずに歩いていたら、見つけてしまったんです、「豆から選ぶハンドドリップコーヒー」と書かれた個性的な看板を。こんな所でコーヒー専門店と出会ってしまいました。

フェス会場で見つけた焙煎士のキッチンカー

看板を見つめながら近づく私の顔にはきっと「コーヒーが好きです」と顔に書いてあったのでしょう。すぐにお店の方が笑顔で話しかけてくださいました。

巧Coffeeの個性的な看板
メニューの上にはコーヒーをハンドドリップするコツがイラストを添えて説明されています。これだけでもコーヒー好きは心をくすぐられます。

何はともあれコーヒーを1杯注文することに。選んだのは、エチオピア(ゲイシャ ゲレザ農園)。「ゲイシャ」については以前「浅煎りのゲイシャを淹れてみた」で少し説明していますので、興味があれば読んでみてください。

コーヒー専門店ですから、注文を聞いてから1杯分の豆を挽きます。ハンドドリップの様子もしっかり拝見させていただきました。

巧Coffeeでハンドドリップ
ワイヤーの「ドリッパー」にペーパーフィルターをセットするのも特徴的です。

フィルターに挽いたコーヒー粉を入れて少しのお湯を注ぎ、通常は30秒ほど蒸らします。巧さんはこの時フィルターの上に蓋をする丁寧さです。

ちょうどここに来る前にWORKBENCH COFFEE ROASTERSさんでハンドドリップコーヒーをいただき、ハンドドリップの仕方は人それぞれですよね、なんて話をしていました。が、巧さんほど繊細な淹れ方をする人は久々に見ました。

巧Coffeeでハンドドリップ
銅製の細口ドリップケトルを使い、途中の段階で湯を細くして一定の速度で注ぎ続けます。これは結構難しいですよ。

さて、そのお味は。全体的にすごーくスッキリした味わい。エチオピアと言えば、そのフルーティさを前面に出すことが多いのですが酸味はほとんどなく、品の良い苦味が印象的です。それなのに、ほのかな甘みがある。エチオピア ゲイシャの良さを再発見する味でした。

飲んだ後で、そのコーヒー豆を見せていただけたのですが、ゲイシャでは一般的な浅煎りとは違う、中深煎りでした。浅煎りじゃないゲイシャは、3年近く前に久屋大通公園のHARIO CAFEでいただいたクリスマスブレンド以来です(その後分かったことですが、これはQ.O.L. COFFEEの嶋さんが焙煎したものでした)。エチオピア ゲイシャの良さの引き出し方も色々ですね。

巧Coffeeの個性的なディスプレイ
その個性はコーヒーの淹れ方だけではなく、キッチンカーのディスプレイにも。

コーヒーをいただきながら、焙煎士さんから貴重な話を伺う機会にも恵まれました。コーヒー豆には熟成が足りない「欠点豆」が含まれるのですが、それを徹底的に取り除くそうです。以前はエチオピアの欠点豆も味の個性の内、と考えたこともあったそうですが、今ではそれも取り除くことにしたとのこと。なるほど、あのスッキリ感はそのためだったのですね、きっと。

欠点豆と熟成豆の味の違いを具体的に知る方法も、目から鱗でした。でもこれは是非お店で直接聞いてください(笑)!

巧Coffeeのキッチンカー
私は真っ先にホットコーヒーを選びましたが、他にもアイスコーヒーなど色々あります。

ホットコーヒーの提供から始めて、やがて需要に応えてアイスコーヒーなど色々なアレンジコーヒーを出すようになった話も感慨深く聞かせていただきました。コーヒーの味が一番よく分かるのは挽きたて淹れたてのホットですが、色んなコーヒーを提供してコーヒーの裾野を広げることも、コーヒー好きとして嬉しい話です。

またいつかどこかのイベントでお会いして、色んなコーヒー話を聞かせていただきたいです。

基本情報

巧Coffeeさんは焙煎業の傍ら、キッチンカーで営業しています。出店情報はInstagramで発信しています。

巧Coffee

特別出演:ヒサ絵

先述のように、この「とよたまちおとフェス2023」というイベントにはシンガーソングライターを中心に69組のアーティスト/グループが出演しました。ここではその中からヒサ絵さんを紹介します。ヒサ絵さんは大阪を中心に活動するシンガーソングライターで、東海や関東にも活動の場を広げています。

とよたまちおとフェス2023に出演するシンガーソングライターのヒサ絵さん
もう一つの会場、ペデストリアンデッキで歌うヒサ絵さん。右はギターサポートのキタオヒ◇ユキさん、いつもヒサ絵さんのおっとりした口調の毒舌でいじられています。

その歌詞に時折コーヒーが登場することも見逃せません。ここでは代表曲を2曲紹介します。

祈り

ヒサ絵さんが永く大事に歌い続けてきた曲です。この動画は7分以上の長尺ですが、観る価値はあります。

忘れてもいいよ

このアニメはクラウドファンディングで製作されました。認知症をテーマにした、心温まる曲です。ハンカチを用意して聴いてください(特におばあちゃん子だった人は)。

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