全国的に人気のバーミキュラを体験できる拠点が名古屋にあります。DINE AREAとSTUDIO AREAから構成されるこのVERMICULAR VILLAGEを、2回に分けて「カフェめぐり目線」で紹介します。2回目はSTUDIO AREAにあるコーヒースタンド。クッキーが美味しいんです。

DINE AREAにあるPOT MADE BAKERYは「VERMICULAR VILLAGE #1 POT MADE BAKERY」で紹介しています。

VERMICULAR VILLAGE STUDIO AREA

STUDIO AREAはバーミキュラ フラッグシップショップを中心に料理教室などを通してバーミキュラを深く知ることができるエリアで、FLAGSHIP SHOPCOOKBOOK LIBRARYKITCHEN STUDIOLABORATORYがあります。

「VERMICULAR」と彫られたドアの取手
STUDIO AREAのドアの取手もVERMICULAR製の鋳物です。こんな所から「VERMICULAR体験」が始まるということでしょうか。

POT MADE BAKERYで食事もしたし、どんなものが見れるのかな、くらいの気持ちで入りましたが、コーヒー好きの性ですかね。どうしてもコーヒーに関するものが目に入ってしまいます。

ディスプレイにはVERMICULAR製品が並び、その向こうにカウンターが見えます
ドアを開けるとVERMICULAR製品が出迎えてくれます。右側に見えるカウンターの奥にはエスプレッソマシンがあります。

入口から向かって右側には世界各国の『食』に関する約3,000冊の本を備えるCOOKBOOK LIBRARYがあり、本棚が存在感を示しています。が、やはり私の目に留まったのはコーヒー豆でした。

コーヒー豆と、コーヒーの本
COOKBOOK LIBRARYの手前には、DINE AREAでも使われている、VERMICULAR VILLAGE用にブレンドされたコーヒー豆が売られています。ガラス戸の手前に見えるのはコーヒースタンドで注文したコーヒーを飲むための小さなテーブル。

コーヒー豆を眺めていると親切なスタッフさんが声をかけてくれました。しばらくコーヒーの話をした後、ここで購入したのが「VERMICULAR VILLAGE #1 POT MADE BAKERY」で紹介したKINTOのコーヒードリッパーです。

金属っぽい外観のKINTO製コーヒードリッパー
すいません、VERMICULARのFLGASHIP SHOPで購入したのがKINTOのコーヒードリッパーで… でもこのデザイン、ここで売られていて違和感がありません。

ドリッパーを購入後、コーヒースタンドでカフェラテを注文しました。

一緒にスイーツでも、と思っていたら目に入ったのは大きなクッキー。「このクッキー、美味しいんですよ!」というスタッフさんの熱が込められた言葉は、営業トークと言うよりも素の感情。ケースの蓋を開けると、クッキーのいい匂いがフワッと漂ってきます。このクッキー、1枚ずつVERMICULARのポットで焼いたもので、ここでしか提供していないとのこと。貴重ですね。

3種類の丸いクッキー
Tossed cookieにしては形がキレイな丸だな、と思ったら、VERMICULARの10cmのポットで焼いたクッキーでした。

カフェラテのお伴に勧めてくれたのはダブルチョコレートクッキーでした。このコーヒースタンドはCOOKBOOK LIBRARYに併設されたもので、実際そこには上の写真のようにテーブルもあるのですが、反対側のLABORATORYでもいただけるとのこと。せっかくなので、VERMICULARの工房を眺めながらコーヒーとクッキーをいただくことにしました。

LABORATORYに展示された工房と、コーヒーとクッキー
VERMICULARの工房を小さく再現したLABORATORYで、VERMICULARのポットで焼いたクッキーをいただく。これも貴重なVERMICLAR体験ですかね。

フランス産のチョコレートを使用したというこのダブルチョコレートクッキー、チョコクッキーというより「カカオクッキー」とでも言うべきナッツ感のある香りです。スタッフさんが熱を込めて勧めた意味が分かりました。生地に練りこんだチョコと、上に載った生風味のチョコに、アーモンドがアクセントを添えます。

勧められたように、リッチなテイストのカフェラテとの相性もいいですね。

VERMICULARの鍋を作る鋳型
LABORATORYではVERMICULARの鍋を作る鋳型なども間近に見ることができます。実は私は元々エンジニアで、工業デザイナーを目指したこともありますので、このような工房ではテンションが上がってしまいます。

VERMICULAR VILLAGEで食事と言えばDINE AREAのTHE FOUNDRYが注目されますが、このコーヒースタンドでしか提供されないクッキーも見逃せません。

基本情報

愛知県名古屋市中川区舟戸町2 運河沿い バーミキュラ ビレッジ スタジオエリア1F

平日 10:00~19:00|土日祝 9:00~19:00 水曜日定休
最新情報はお店のウェブサイトでご確認ください

VERMICULAR VILLAGE FLAGSHIP SHOP

中川運河

POT MADE BAKERYのテラスの写真を見て分かるように、VERMICULAR VILLAGEは中川運河のほとりにあり、周りには古い工場や倉庫が並んでいます。

テラス席の向こうに運河が見えます
POT MADE BAKERYについては前回の「VERMICULAR VILLAGE #1 POT MADE BAKERY」を読んでみてください。

中川運河から、世界へ
バーミキュラ ビレッジの場所は、創業の地である愛知県名古屋市中川区の中川運河を臨むロケーション。名古屋市が策定する「中川運河にぎわいゾーンにぎわい創生プロジェクト」の対象エリアです。1936年創業の当社と同じく、中川区で地域の経済を支えながら、発展・衰退・再生の歴史を辿った中川運河に、再び活気を取り戻そうという中川運河再生計画に賛同しました。

VERMICULAR VILLAGEウェブサイト「CONCEPT」(https://www.vermicular.jp/village/concept/)

横浜出身の私は、港にお洒落なスポットがない名古屋港には違和感を覚えます。かつて異文化の入口の役割を果たした横浜港や神戸港と違い、「ものづくりの街、愛知」の玄関口である名古屋港は工業製品の出入り口でしかないのでしょうか。

中川運河
長良橋から見た中川運河。VERMICULAR VILLAGEの向こうに名古屋駅周辺のビル群が見えます。

中川運河は大正時代の1924年に策定された「大名古屋都市計画」で、道路網と共に港湾地区と市街地を結ぶ運河網の一環として開発されたそうです。整備された中川運河の河岸には工場が誘致されましたが、やがて輸送の主役は陸上交通に換わり、中川運河は「衰退」の時代を迎えたとのことです。

今「再生」の取り組みがなされ、商業施設や文化・芸術施設を誘致する中で生まれたのがVERMICULAR VILLAGEということです。これからの創生プロジェクトにも期待したいです。

参考文献:古地図で楽しむ なごや今昔

古地図と現在を対比して名古屋の変遷を紹介しています。中川運河の遍歴も分かります。

編著者

溝口 常俊

発行者

山口 章

発行所

風媒社

発行日

2014年4月21日 第1刷発行
2017年8月31日 第5刷発行

定価

1,870円 (税込み、2023年3月時点)

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