国宝の茶室を有する犬山の庭園、有楽苑でお抹茶をいただいてきました。普段はいろんなお店やイベントをカフェめぐり目線で紹介するこのブログですが、今回は少し趣を変えてみます。
日本庭園を散策してみた
有楽苑は「うらくえん」と読み、織田信長の実弟、織田有楽斎に由来するとのこと。庭園の性格上、建物内の写真撮影は禁止されています。このため、普段はコーヒーやお茶を頂く場所を写真を交えて紹介するこのブログですが、今回は庭園の紹介をメインにします。
![有楽園の岩栖門と、その向こうに見える旧正伝院書院](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-L01.jpg?resize=820%2C512&ssl=1)
茶匠であった有楽斎は晩年に武家を捨てて京都建仁寺の正伝院に隠棲し、その地に建てた茶室が「如庵」、そこに連なる隠居所が「旧正伝院書院」とのこと。如庵は国宝、旧正伝院書院は重要文化財に指定されています。
![](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-L02-1.jpg?ssl=1)
如庵と旧正伝院書院は明治以降に各地を転々をした後、有楽斎の故郷である尾張に帰ってきたそうです。如庵は茶道史上貴重な遺構であり、それが今、犬山で「有楽苑」として人々が訪れる場所になっています。
![国宝「如庵」と、重要文化財「旧正伝院書院」](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-L03.jpg?resize=820%2C512&ssl=1)
そんな有楽苑では呈茶が行われています。コロナ禍でしばらく中止されていましたが、この春再会されたので、早速行ってきました。呈茶は、お茶会のために新築された茶席「弘庵」で行われます。
![茶室「如庵」と庭園](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-P01.jpg?resize=384%2C512&ssl=1)
受付で入苑料を支払う際、お茶をいただく場合は呈茶券も一緒に購入します。料金は有楽苑の公式ウェブサイトで確認してください。電車で行くなら名鉄の「犬山城下町きっぷ」を購入すると犬山城の入場券(引換券)と有楽苑の入場割引券も付いてくるのでお得です。
![旧正伝院書院南庭入口の萱門](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-P02.jpg?resize=384%2C512&ssl=1)
写真の紹介は逆になりましたが、順路通りに進むと、まず弘庵でお茶をいただき、次に萱門を通り旧正伝院書院と如庵を訪れることになります。弘庵の入口(躙り口ではありません!)で靴を脱いで中に入り呈茶券を渡すと、礼儀正しい給仕さんが席に案内してくださいます。
![有楽園で呈茶が行われる弘庵の入口](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-L04.jpg?resize=820%2C512&ssl=1)
呈茶がお目当てであれば、楽な恰好で行くことをお勧めします。言われなくても正座してしまいますから。
席に着くと間もなく季節の和菓子が運ばれてきます。まずはその和菓子を愛で、口の中を甘くしてお抹茶を待ちます。しばらくするとお抹茶が運ばれ、器の正面が見えるように置かれます。正式な「茶会」ではなく略式の「呈茶」ですから畏まる必要はありませんが、手に取った茶碗を回して正面を避けるのが良いでしょう。
![呈茶が行われる弘庵の前の庭](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-L05.jpg?resize=820%2C512&ssl=1)
戦国時代に数々のドラマが繰り広げられた尾張で、数奇な運命を辿った茶人に思いをはせながら、お抹茶をいただきます。
お茶を飲み終えた頃を見計らって係りの方が茶室に現れ、床の間の掛け軸と生け花、そして犬山焼の茶器について説明していただけます。抹茶好きで茶屋めぐりが好きな私ですが、ここまで応対が丁寧なところは珍しいと思います。貴重ですね。
![元庵の前にある鹿威し](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-L06.jpg?resize=820%2C512&ssl=1)
犬山と言えば、犬山城に並び城下町の本町通り沿いに構えた「映えモノ」が注目されがちですが、先人に想いを馳せながら、古と変わらぬ作法でいただくお茶を愉しむのもいいのではないでしょうか。おススメです。
基本情報
![犬山城天守閣から見た有楽園](https://i0.wp.com/cafe.bigakueigo.com/wp-content/uploads/2022/05/073_regular-W.jpg?ssl=1)
Instagramから
普段はInstagramでカフェ、コーヒーと、趣味で育てている植物の写真を投稿しています。ウチの子が可愛ければヨソの子も可愛い。有楽苑で見かけた可愛い植物の写真を投稿しました。
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