京都で人気の観光地、八坂神社にお参りした後、ちょっと足を延ばして和スイーツをいただきました。一休庵さん。観光地のお茶屋さんだけど、味はしっかりしています。

八坂神社のその先に

八坂神社と言えば京都でも屈指の観光名所で、祇園祭でも有名ですよね。四条通り側から入り、そのまま清水寺に向かうために南楼門から出る人もいるようですが、反対側の東北門から出る人は少ないようです。その先にあるのは、円山まるやま公園です。

八坂神社の東北門鳥居の向こうに見える円山公園
京都で舞妓さんや芸妓さんに崇敬される市杵島比売命いちきしまひめのみことを祀る厳島社いつくしましゃがある北側の小径から東側を見ると、東北門鳥居の向こうに見えるのが円山公園です。尚、この章に載せる写真は以前7月に訪れた時に撮影したものです。

現在円山公園がある場所は鎌倉時代には真葛まくずやススキが生い茂り、真葛ヶ原まくずがはらと呼ばれていたそうです。その時代の慈円僧正じえんそうじょうがこんな歌を詠んだとのこと。

わが恋は松を時雨の染めかねて
真葛ヶ原に風さわぐなり

新古今集

その頃「慈円山安養寺じえんざんあんようじ」の真ん中を取ってこの辺りを「円山まるやま」と呼ぶようになり、今のような回遊式日本庭園になったのは明治時代だそうです。

7月の円山公園
石碑には旧字体で「名勝 圓山公園」と書かれていて、パッと見ると「園山公園」と読んでしまいそうです(はい、私はそう読みました)。

ここにはエキゾチックな建物があるわけでもなく、近頃オーバーツーリズムが問題視される京都の中でもあまり混み合わないようです。観光に疲れたら、ちょっとのんびりしに来るのもいいかもしれませんね。

そんな円山公園内にあるお茶屋さんが一休庵です。

円山公園内の一休庵
一休庵に向かう和服の女性は、観光客でしょうか。最近はインバウンド観光客目当てとおぼしき過激な着物のレンタルも見かけますが(成人式のヤンキーみたいな)、やはり古風な着物はいいものです。

観光地のお茶屋さんによくあるメニューを揃えた中でも、お気に入りのわらび餅を紹介します。

わらび餅6種

観光地のお茶屋さん、なんて俗な言い方になってしまいましたが、日本に住む和菓子好きの日本人である私にとっても、いろんな和スイーツを選べる和カフェって生活圏内にあまり多くないんですよね。やはり有難い存在です、観光地のお茶屋さん。

一休庵の和スイーツショーケース
お団子、練り切り、わらび餅。普通に生活圏にあってほしい和スイーツがこれだけ並ぶのは、正直言って魅力的です。

入店してまず注文してから席に着くスタイルです。お気に入りのわらび餅6種と京番茶のセットを注文し、窓際の席に着きました。窓から円山公園の景色も見れますから。

一休庵の店内
入り口のすぐ横にあるカウンター席からは円山公園を眺められます。今回はその奥にあるテーブル席の中で、窓際の席を選びました。

窓の外を眺めながら少し待つと準備ができました、わらび餅6種。京都のお茶屋さんでは宇治抹茶が定番ですが、京番茶もいいですよね。

一休庵の店内、テーブル席と、わらび餅6種
こちらがそのテーブル席。赤と緑の椅子も、朱色と黒に塗り分けられた器に盛ったわらび餅も特徴的です。奥で談笑するお客さんも観光客でしょうか。

説明書きにもある通り、和三盆・抹茶・黒糖・生姜・黒胡麻・京七味の6種です。七味がスイーツ、って思いますよね、京名物とは言え。生姜も。でも、香りがいいんです。

一休庵のわらび餅6種
手書きの説明書きには、何とも言えないほっこりした雰囲気があります。

これは私の個人的見解ですが、手前の3種は香りを楽しみ、奥の3種は風味と甘みを味わうものだと思っています。それぞれの味に2つずつありますから、違う味を楽しみながら2周できます!

  • 一休庵のわらび餅6種
  • 一休庵のわらび餅6種
  • 一休庵のわらび餅6種
  • 一休庵のわらび餅6種

最近はトロットロのわらび餅が人気ですよね。先に紹介した雲ノ茶カフェさんでも、雲のムースと双璧の人気を博すのが「本わらび餅極み」でした。でも、昔ながらのもっちりした食感のわらび餅も、やっぱり好きです。堪能しました。

一休庵の店内から見た円山公園
窓際の席から見た円山公園。前章に載せた7月の景色と違い、これは今回訪れた2月の風景。ちょっと淋しさもありますが、これはこれで風情があります。

次に京都に来るのがいつになるか分かりませんが(すぐにでも来たいですけど)、八坂神社にお参りする機会があれば、またちょっと足を延ばしてみたいです。その時は違う和スイーツを楽しもうかな。桜の季節なら、円山公園の祇園しだれ桜でも楽しんで。

基本情報

京都府京都市東山区鳥居前 東入円山町官有地

10:30~17:00
最新情報はお店のウェブサイトでご確認ください

一休庵

Instagramから

一休庵さんに初めて行ったのは、まだこの姉妹ブログを「スピンオフ」として書き始める前でした(当時から本家ブログ「HiroのCafeめぐり」は書いていましたが)。これはその時の投稿です。

一休庵のわらび餅6種

わらび餅6種。映え狙いには興味ないけど、これは味で勝負してる。
どれも美味なり。

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