広い店内で音楽イベントも行われる素敵なパン屋さんに行ってきました。NEKKO OKAZAKIの、NONOJIさん。美味しそうなパンに誘われて入っただけでしたが、岡崎の自然について学ぶ機会にも恵まれました。

岡崎城下町をブラ歩きしてみた

この日は、以前「明治村カフェめぐり」で紹介した岡崎出身のシンガーソングライター京夏さんが地元岡崎で行ったライブを見に行った後、久々に訪れた岡崎をブラ歩きしていました。春先には花見客で賑わう乙川沿いの道を歩いていると、「遅咲き」と言うには遅すぎる数輪の桜を見つけたりもしました。

岡崎の乙川沿いで見つけた遅咲きの桜
秋に咲く薔薇は「秋薔薇」と呼びますが、秋に咲く桜は、コスモスになっちゃいますね。今思えば、これがこの日の乙川との関わりの一歩でした。

徳川家康生誕地の岡崎城近辺で乙川に架かる橋のひとつ、ウッドデッキがある桜城橋さくらのしろばしを渡って少し歩いて見つけたのは、なんか美味しそうなパンの写真が掲げられたベーカリーカフェでした。

岡崎のベーカリーカフェ、NONOJIの店内
これは一番奥のベンチ席(正しくはレンタルスペース)から見た客席とイベントスペース。入口から見えた以上に広い店内でした。

入ってから分かったことですが、ここはNEKKO OKAZAKIという複合施設で、NONOJIさんはその中のひとつの店舗です。手前にはクラフトビール専門店、奥にはレンタルスペースがあります。

ベーカリーカフェNONOJIが入る複合施設、NEKKO OKAZAKI
天井はコンクリート打ちっ放しに配管剥き出しでクールな無機質さだけど、目線の高さは暖色系の壁に、木が多用されて緑もあり、落ち着く空間です。

前述の京夏さんのライブでは「岡崎はジャズの街」なんて話もしていましたが、岡崎ジャズストリートを控えたこの日は店内で夕刻から始まるジャズライブの準備が始められていました。なかなか面白そうな複合施設ですね。

岡崎の複合施設NEKKO OKAZAKIで行われるジャズライブの準備中
準備が着々と進むステージをパシャリ。

さて、そろそろ本題に入りましょうか(笑)。可愛いパンたちが並ぶ中から選んだのは、メロンパンとぶどうのデニッシュです。

NEKKO OKAZAKIの窓側にあるレンタルスペース
ここが客席ではなくレンタルスペースだと分かったのは食べ終わった後でした

メロンパン

実はメロンパンはそれほど好物ではない私ですが、この子はたくさんのパンが並ぶ中で存在感のある甘い香りに誘われてしまいました。メロンパンだけでも何種類かありましたが、このプレーンなメロンパンの香りが一番鮮烈でした。

NONOJIのメロンパン
メロンパンは定番の菓子パンのひとつですが、プレーンのものでもそのドーム形状やクッキー生地の質感、もちろん味も多種多様です。

その風味は、とにかく甘い菓子パンが好きだった子供の頃を思い出すけど、外側のザックリ食感と中のふわふわ感のギャップと言い、オトナが楽しめるクオリティです。香りから来る期待に応える味でした。

ベーカリーカフェNONOJIのロゴが描かれたカップ
NONOJIのロゴは「の」の字。人はお腹がいっぱいになった時とか、落ち着いた時にお腹で「の」の字を描きますよね。その気持ちを表したロゴとのこと。

先に、メロンパンはそれほど好物ではない、と書きましたが、これなら好物になります。

ぶどうのデニッシュ

今回は後から気付くことが多いですねぇ。このぶどうのデニッシュは以前期間限定で販売して、一度販売を終了した後、この日は限定復刻販売していたようです。知らずに選んだのは全くの幸運でした。

ベーカリーカフェNONOJIで限定販売されたぶどうのデニッシュ
これも後で分かったことですが、地元岡崎のぶどう園「マルタ園」のぶどうを使っています。

奇を衒わずに素直な味のデニッシュ生地だから、言わずと知れたシャインマスカットの甘さが際立ちます。種類の違うぶどうの味を次々に楽しめるのも面白いです。

ベーカリーカフェNONOJIで限定販売されたぶどうのデニッシュ
レンタルスペースのベンチでいただいたのでトレイを膝の上に載せていますが、マネしないでくださいね 陽が良く差すのはいいんですけど。

NONOJIさんのパンをNEKKO OKAZAKIのレンタルスペースでいただいたのは日当たりが良い窓際だったから、ですが、もう一つの理由はそこに合った「額田の米」のディスプレイ。これは次章で紹介します。

基本情報

愛知県岡崎市康生通南3-39 NTT西日本岡崎ビル1F

9:00〜17:00 火曜定休
最新情報はお店のウェブサイトでご確認ください

nekko-okazaki.com/shop

(NEKKO OKAZAKI)

ベーカリーNONOJIが入るNEKKO OKAZAKI

乙川ふむふむ博物館

今回はホントにブラ歩きの最中に美味しそうなパンの写真につられて入店しただけだったのですが、何かあるぞ、だらけでした。前述のように、日当たりが良いからという理由で座った席の前には「額田の米」の展示がありました。

NEKKO OKAZAKIで行われたONE RIVERの企画「乙川ふむふむ博物館」から、額田の米の展示
左手前に写っているのは実際の稲穂です。

これは地元の有志団体「ONE RIVER」が主催する「乙川ふむふむ博物館 ~一つの川を舞台にした、つながりの物語展~」という展示のひとつでした。「水・木・石・米」をテーマに、岡崎市内を流れる乙川と人々の暮らしの繋がりを紹介しています。

たまたま居合わせたONE RIVERの事務局長さんから直接お話を伺う機会に恵まれました。例えば、石。岡崎は日本でも有数の石材の産地で、産出される石材で景観も変わり、その石は地域の人たちの生活にも活かされているそうです。

ベーカリーカフェNONOJIの店内で使われている地元岡崎産の石材
これは今回の展示ではなく店舗の一部ですが、パンを並べる棚に使われているのは岡崎産の石材。地元では伝統的に猪から田畑を守る猪垣ししがきをこのように作っていたそうです。それがお洒落なカフェの店内に調和する。用の美と通じるものがあります、よね。

ONE RIVERの皆さんは地元の人達から話を聞き、学び、それを人々に伝える活動をしているとのこと。カフェでお店の方から話を聞き、それをブログで伝えるカフェブロガーの私も見習いたいところです。

NEKKO OKAZAKIで行われたONE RIVERの企画「乙川ふむふむ博物館」から、乙川の水の展示
川といえば水ですが、水は乙川がもたらす恵みのひとつ。展示されている日本酒は、御影石が産出される地域の水を使って酒を醸す柴田酒造のお酒。余談ですが、私の姓も柴田です。

今回は推しのアーティスト京夏さんのお陰で、こんな繋がりに恵まれました。これだからライブ鑑賞もカフェめぐりも、やめられません!

ONE RIVER

ONE RIVERは「乙川らしさ」が生まれる場所を目指して発足された、乙川が大好きな市民による任意グループです。

合わせて見たい:桃色の風

ライブ後の物販ではオカザえもんのポーチを身に付ける岡崎出身のシンガーソングライター京夏さんは、乙川の河川敷で撮影したMVも公開しています。以前明治村カフェめぐりでも紹介していますが、いい機会なのでもう一度紹介します。地元愛、ですよね。

いいね、シェアする!