久々に訪れた有松の古い街並みをぶらぶらして見つけたのは、「珈琲屋台やって〼」の看板と、カリタの3つ穴ドリッパー。六弦とコットンさん。その小さなギャラリースペースには文化的な刺激もある、温かい場所でした。
ちょこっと訪れた有松で
この日は、姉妹ブログ「SweetsオトコのCafeめぐり」の“stairs” Spring Cafe Concert @ m.cafeで紹介したように中京競馬場前駅まで行き、時間があったので隣駅の有松まで来てみました。随分前にDASENKA蔵さんを紹介した、古い街並みで知られた有松です。
良い意味で、いつ来ても変わらない場所ですね。

随分久しぶりに訪れたので、なんかこの辺にカフェとかなかったかな、くらいに漠然と考えながら歩いていると、変わらない街並みの中に見慣れないものを見つけました。
珈琲屋台やって〼
覗き込んで陶器のドリッパーを見つけると、店主の若い女性が気さくに声をかけてくださいました。

ここは小さなギャラリースペースで、この「屋台」で淹れたコーヒーを飲みながら入っても良いとのこと。今はなくなってしまいましたが、以前久屋大通公園にあったHERALBONYさんの軒下で営業していたToricot Coffeeさんを思い出します。
ブレンドコーヒーをいただけるとのことで、早速注文しました。東ティモールとベトナムのブレンドです。
東ティモールとベトナムのブレンド
東ティモールはコーヒーの産地としてあまり知られていないかもしれませんが、かつてインドネシアから独立した東南アジアの小国です。インドネシアと言えば深煎りで飲まれることが多いマンデリンの産地ですね。このブログでも度々登場しています。
地政学的には難しいですが地理的にはインドネシアと繋がっていますので、東ティモールのコーヒーはインドネシアのコーヒーと似ています。
姉妹ブログ「SweetsオトコのCafeめぐり」で紹介した焚人旅人(タキビトタビビト)さんの豆乳カヌレと一緒にいただいたのが深煎りの東ティモールでした。

豆乳カヌレ by 焚人旅人
深煎りの東ティモールは、深煎りらしいしっかりした苦味と、ダークチョコレートのような深いコク。でも決して嫌味がない味。流石です。カヌレは、もちろんこの深煎り東ティモールと一緒にいただきました。
ベトナムと言えば主にインスタントコーヒーや缶コーヒーの原料として使われるロブスタの一大産地で、カフェでよく使われるアラビカより風味が劣ると見なされていますが、以前紹介したチムニー珈琲焙煎所さんの「ベトナム未来農園 ワインのロブスタ」のように香り高いものもあります。
前置きが長くなりましたが、そんな東ティモールとベトナムのブレンドです。

ハンドグラインダーを使うお店は珍しく、記憶にある限り以前金山にぎわいマルシェに出店していた煎りたてやさん以来です。珍しいと言えば、カリタの3つ穴も。聞けば、以前働いていたコーヒーをハンドドリップするお店で使っていたのがカリタの3つ穴で、それ以来使っているそうです。
さて、そのお味は。

前述のように、東ティモールは確かにインドネシアのマンデリンに似ていて、深煎りの良さが出ています。でもそこに、ベトナムの軽やかな風味が活きてる。深煎りの東ティモールと中煎りのベトナムを合わせたアフターミックスだから出せる味ですね。苦味と香のバランスが良く、ヘンな言い方かもしれませんが「面白い味」に仕上がっています。

このブレンド豆、聞けば円頓寺商店街の喫茶ニューポピーさんから仕入れたとのこと。ニューポピーさんと言えば、その事業主体のBEANS BITOUさんが運営しているのが前述のToricot Coffee。こんなところで繋がりました。
ニューポピーさんと言えば、すいません、まだ店舗には行けていないのですが、第14回 世界フェアトレード・デー・なごやのコーヒーサミットでは東ティモールの豆を扱っていましたね。「行く行く詐欺」にならないよう、今度お店にも伺います。
次章ではイベントスペースについても紹介します。
基本情報
愛知県名古屋市緑区有松3003番地1
土日祝 11:00〜17:00
最新情報はお店のインスタでご確認ください

知多に五彩あり – 鈴木伸明写真展
「アートが隣にある暮らし」をめざして。
六弦とコットンさんは土日祝に営業するギャラリースペースで、軒先にあるのが今紹介した「珈琲屋台」です。コーヒーだけテイクアウトすることもできますが、お勧めはコーヒーを片手にギャラリーに展示された作品を見ることです。
ギャラリー内の棚は15個の箱を組み合わせたもので、1つの箱に1人のクリエイターさんの作品が展示されています。中には、前述の焚人旅人さんも出店していたクリエイターズマーケットに出店する方もいるそうです。

この日の展示は「知多に五彩あり」と題した写真展。私も一時期知多に住んでいたので、馴染みがあります。
フォトグラファーの鈴木さんから説明を受けながら「水墨画みたいな写真ですね」と感想を述べると、まさにそれがテーマだったそうです。そっか、「五彩」ってそもそも、水墨画を「墨に五彩あり」と説明する言葉ですよね。

私も趣味で写真を撮りますが、鈴木さんも私も、普段は製造業で働くサラリーマンでコロナ禍に趣味として写真を始めたという共通項がありました。奇遇ですね。
違うのは、私がオジサンだということ(笑)。でも、こんなところに若いクリエイターさんたちが活動する場があると、オジサンは応援したくなります!
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